株式投資を始めると、「配当金」を受け取ることができます。
ただ、実際にどうやって受け取るか、最初はわかりづらいですよね。
今回は初心者の方でも安心して理解できるように、配当金の受け取り方を整理してご紹介します。
配当金の仕組み
1.配当金とは
配当金とは、企業が稼いだ利益の一部を株主に還元するお金のことです。
株式を持っていると、その株主としての権利により、決算ごとに一定額を受け取れる場合があります。
2.配当金が決まる流れ
配当金は次のような流れで決まります。
- 企業が1年間の業績(利益)をまとめる
- 取締役会や株主総会で「配当金をいくら出すか」を決める
- 決まった金額が、持っている株数に応じて株主に支払われる
例)1株当たり50円の配当が決まった場合、100株持っている人は5,000円(50円×100株)を受け取ることになります。
3.配当金を受け取るための条件
配当金をもらうには、権利確定日に株を保有していることが必要です。
日本株の場合は「権利付き最終日」と呼ばれる日まで株を購入していく必要があります。
4.税金について
配当金には20.315%(所得税+住民税+復興特別所得税)が源泉徴収されます。
例:1万円の配当を受け取る場合、約2,031円が差し引かれ、実際に受け取れるのは約7,969円となります。
確定申告をすることで税金が戻ってくるケースもあります。
まとめ👇
- 配当金は企業が利益の一部を株主に還元する仕組み
- 受取には「権利確定日」に株を保有していることが条件
- 税金が引かれるので、実際の手取りは額面より少なくなる
受け取り方法
配当金は、株主が選んだ方法によって受け取れます。主に次に3つの方式があります。
1.証券口座での受け取り(株式数比例配分方式)
もっとも一般的な方法です。
- 保有している証券会社の口座に、自動的に配当金が入金されます。
- 入金された配当金は、そのまま株の購入資金に使ったり、銀行口座に出金できます。
- 証券口座ごとにまとめて受け取れるので、複数の銘柄を持っている場合も管理が楽
2.銀行口座での受け取り(登録配当金受領口座方式)
あらかじめ指定した銀行口座に、配当金がまとめて振り込まれます。
- 証券口座をまたいで保有している株式の配当金も、ひとつの銀行口座に集約できるのがメリット。
- 証券会社の口座に自動入金されるわけではないので、再投資したい場合は資金を移す手間がかかります。
3.郵便局などでの受け取り(配当金領収証方式)
配当金の支払い時期に、株主宛てに「配当金領収証」が郵送されます。
- その書類を郵便局や銀行に持っていくと現金で受け取れます。
- 昔ながらの方法で、証券口座や銀行口座に登録していない場合に利用されます。
- 紛失のリスクや受け取りの手間があるため、最近利用する人は少なめです。
※上記のどの方法でも税金はかかります。20.315%(所得税+住民税+復興特別所得税)が源泉徴収されます。
証券口座で受け取る場合は「特定口座(源泉徴収あり)」を選んでいれば、自動的に税金処理されます。
下記はNISAの記事ですが、NISAを活用することで非課税で配当金をもらう事が出来ます。
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実体験
初めて配当金を受け取ったときは、本当に入金されるのか不安でした。
株を100株保有していた際、1株あたり50円の配当が決まり、権利確定から数か月後に証券口座へ5,000円(税引前)が自動入金されていました。
口座の入出金履歴に「配当金入金」と表示されているのを見た瞬間、とても嬉しかったのを覚えています。
さらに郵送で届いた「配当金計算書」には詳細が記されており、株主としての実感が一層強まりました。実際に手にしたことで、配当金の魅力を感じ、資産形成のモチベーションが上がったことを覚えています。
